汚泥処理技術 Technology
汚泥処理技術
建設残土・汚泥を改質する最も簡単な方法は、セメントを添加し、混合するもので、セメント中のアルカリ性と、土のケイ酸とアルミ成分が反応して、エトリンガイドという水硬化性の結晶となり、強度が高まるという方法です。
その他、セメントより経済的な消石灰、生石灰(これらは有価物である)や石灰アルカリ性の廃棄物で分離される粉末等を添加させる方法等があります。従来の工法では、ストックヤードに直接上記のような凝固剤を投入しバックホウ等で撹拌して凝固するのを待っていましたが。この工法ではストックヤードを何個も作り、ローテーションするかその間、工事を中断させなければなりませんでした。また雨や雪などの天候により工期が左右されていました。
オデッサシステムでは、プラントに直接汚泥を投入し、高分子固化剤を添加、ミキサーで混合・撹拌することにより1バッチ(弊社プラントでは約500kg)あたり5分程度でダンプカーに積載できるまでに汚泥を凝固することが可能で、天候に左右されることもありません。もちろん、汚泥処理の間の本工事中断の必要はありません。しかも泥水、煙、水蒸気、ガス悪臭、粉塵等の2次副産物を一切発生しません。
建設汚泥
建設汚泥の定義はあいまいな部分が多く、各地域で若干異なる解釈がされていることがありますが、 建設汚泥とはシールド工法や基礎杭の打設時に発生するベントナイト廃液やセメントミルク等のほか、 建設工事に係る掘削工事に伴って排出されるもののうち、含水率が高く粒子が微小な泥状のものは、 無機性汚泥(以下「建設汚泥」という)として取リ扱うこととなっています。
汚泥とは
泥状の状態とは、標準ダンプトラックに山積ができず、また、その上を人が歩けない状態をいい、 この状態を土の強度を示す指標でいえば、コーン指数がおおむね200kN/㎡以下または一軸圧縮強度がおおむね50kN/㎡以下である。 しかし、掘削物を標準ダンプトラック等に積み込んだ時には泥状を呈していない掘削物であっても、運搬中の繰り返しにより泥状を呈するものもあるので、 これらの掘削物は「汚泥」として取り扱う必要がある。 土砂か汚泥かの判断は、掘削工事に伴って排出される時点で行うものとする。
「建設工事から生ずる廃棄物の適正処理について」(平成11年3月23日)
建設汚泥の発生する現場例
場所打杭 | リバースサーキュレーションドリル | ベントナイト廃液の処理 |
---|---|---|
アースドリル工法 | 同上 | |
BH工法 | 同上 | |
地中連続壁 | BW工法 | 同上 |
クラムシェルバケット工法 | 同上 | |
注列杭式 | SMW工法 | セメントミルクの処理 |
高圧噴射攪拌 | CJG・JSG・CCP工法等地盤改良 | 同上 |
シールド工事 | 泥土圧シールド・推進工法 | ベントナイト廃液の処理 |
※上記土木工事以外に、ダムやトンネル工事等の濁水処理で発生するスラッジ、砕石工場や生コン工場で発生するスラッジ、 浄水場残渣、二次製品工場等で発生する汚泥についても"産業廃棄の無機汚泥"に該当し、オデッサシステムによるリサイクルの対象となります。
無機性汚泥
産業廃棄物としての無機性汚泥は、工場排水などの処理後に残る泥状のものおよび各種製造業の製造工程において生ずる汚泥のうち、 無機性の性状を有するすべてのものであり、無機性汚泥に分類されるものは 多岐にわたります。
無機性汚泥に分類されるもの
無機性汚泥に分類されるものは以下の種類があります。
浄水場沈殿汚泥、中和沈殿汚泥、凝集沈殿汚泥、メッキ汚泥、砕石汚泥、建設汚泥、キラ、カーバイドかす、石炭かす、ボンデかす、塩水マッド、廃ソルト、不良セメント、不養生コンクリート、廃触媒、タルクかす、柚薬かす、けい藻土かす、活性炭かす、各種スカム、廃脱硫剤、ニカワかす、脱硫硫黄、ガラス・タイル研磨かす、バフくず、サンドブラスト廃砂、スケール、スライム残さ、排煙脱硫石こう、 赤泥、転写紙かす
改良土 再利用が可能な土壌
盛土・埋め戻し材・路床材・築堤材などとして様々な用途に活質基準値(コーン指数:800kN/㎡)以上を短用できる強度を確保。
第三種処理土の品時間で確保。(「建設汚泥処理土利用技術基準」国交省)
降雨などによって「再泥化」はしない